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福山市立大学における講義等


家族とジェンダー

 かつて,地域共同体と一体となって生産と消費の生活全般を担っていた家族は,近代化の過程の中でその機能を外部化させていった。
近代化のなかで一方では専業主婦化がおこり,一方では保育士,栄養士,看護師などの「ピンクカラー」といわれる女性職が登場する。
さらに,ポストモダンのなかでは,女性のさらなる労働力化,「ピンクカラー」の脱ジェンダー化(男性加入),ワーク・ライフ・バランス視点に立つ男女の労働観,生活観の変容,その中で起こっているセクハラ問題,DV問題など,社会的・歴史的視点で複数のパラダイムとして家族とジェンダーを概説する。
そのうえで,現在を生きる我々にとって職業人・生活者とは何か,子どもを産み育てるとはどういうことか,講義と参加型学習を通して考える。
23年度は、ヘイノネン氏講演に合わせ、北欧型アプローチに関連して深く考えた。
 



初等家庭

 小学校の家庭科指導に当たって,家庭科で教えるべき内容について理解し,そのうえで教材開発を行う。
先行授業分析を行うとともに適切な指導方法のもとに内容を生かす実践能力を身につける。
具体的内容としては,家族など身近な人間関係におけるコミュニケーション,食育を踏まえた家事技術,衣や住などの環境に配慮した製作などである。
指導要領を踏まえながら家庭科の目ざすものと,広さ奥深さの自覚の中で先行授業分析を行う。
その後,それぞれの内容について効果的に教えるための指導方法と授業効果を学び,具体的な内容についての教材開発と実践を行う。
 



家庭科指導法

 家庭科という教科は,大きな社会変動の中で様々な変更を迫られてきた教科であるが,21世紀の共生の時代において,環境と人権を意識した内容と方法を実践を通して学び,家庭科の授業を構成していく力を養う。
家庭科はどのような教科なのか,歴史と現在,教育目的と内容について概説し,授業の流れを構成する方法,評価等を学んだ後,指導案を書き,模擬授業を行い,相互評価をする。
具体的には,現代社会において必要とされる生活に関わる理論と実践のテーマは,家族など身近な人間関係におけるコミュニケーション能力と家庭生活を大切にする心情,生活に関する科学的な知識と食育を踏まえた簡単な家事能力,衣や住などの身近な問題から地球環境への配慮などに集約される。



家庭科教育・生活保育特論

 家庭科教育は,21世紀に入って大きく進化した。
国際化や環境破壊など,地球規模で大きな転換期にある現在,個人や家族の心と身体と地球にやさしい暮らしとは何だろうか。
3・11以降見直されている家族、地域、環境をキーワードにして家庭科教育の4つの柱である,家庭生活と家族,日常の食事と調理の基礎,快適な衣服と住まい,身近な消費生活と環境からそれぞれ大学生にも身近なテーマを選び,21世紀に求められている個人や家族の心と身体と地球を大切にする暮らしかたについて概説するとともに,家庭科の特色である参加型学習により実践も行う。
 



文化と教育(部分)

1年生必修科目のうち2回分を担当。

1回目は、「幸せは美しい腸から」というサブタイトルで、心と脳と腸はつながっているという内容で21世紀に入って言われるようになった新しい栄養学を解説。
健康長寿実現の7つのキーワードとして、

@よい食事とサプリメント・・・新鮮な食材(植物食 90% 動物食10%)
Aよい水と飲み方(体重×30〜40cc)
B正しい排泄
C適切な運動・正常体温の維持
D正しい呼吸
E休息・睡眠
F笑いと幸福感・愛と感謝・・・ポジティブ思考・・・

などを考える。

2回目は、新しい家族生活教育 アサーティブな関係というサブタイトルで、個人、家族への「予防」「教育」
「協力、共同」というコンセプトで動こうとしている家族生活教育の概説と、アサーショントレーニングを行う。

 



2011.9. ダニーデン オタゴ大学の満開の桜 in New Zealand



 
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