正保はジェンダーや家族機能のさらなる縮小という事態にコンシャスな視点を持ちつつ、
@ 「 子育て支援=親支援 」
A 「 生活保育 」あるいは 「 保育所の生活空間化 」
というキーワードで研究しています。
ここではAを紹介します。
「 ニューエコノミーの浸透 」で見たように 「 家庭機能のさらなる縮小 」が進んでいく時代には、保育所の役割はますます大きなものとなっていきます。
そこでキーワードとして、「 生活保育 」あるいは 「 保育所の生活空間化 」が重要な意味を持つようになってきます。
両親の共働きやリ ・シングル化などにより、子どもたちに不足しがちな生活体験を補うことが、保育所の最大の課題となりつつあるのではないかと考え、今後の保育所での保育を 「 生活保育 」化する必要があると主張します。
そのために、保育所を生活空間化する必要があります。
先立つ財政の問題や、スペースの狭さという課題はあるものの、目ざすべき方向性を明確に持っておくことは重要です。
正保は、この問題意識のもと、日本の保育所の 「 食寝分離 」=午睡スペースの確保 or ランチスペースの確保についての調査、アメリカ、デンマークの保育所の「食寝分離」の状況の調査、カナダの保育所やファミリーサポートの調査を行っています。
アメリカ、デンマークについて詳しくは、
平成15年度〜平成16年度科学研究費補助金 萌芽研究 課題番号15653041成果報告書
「保育観の変容と保育所の 『生活空間』化―保育所の食寝分離・24時間保育を考える―」
にまとめていますが、現時点での結論として、保育所の生活空間化は今後は是が非でも求められるべきであると考えます。
しかし24時間保育はセカンドベストな方法としては取り組む必要がありますが、ベストな方向は親たちが労働と家族生活のバランスを考えることができるような社会的取り組みであろうと思います。
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