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親支援ニーズ アンケート結果
子育てネットワークを手掛ける地域の育児不安とリフレッシュ


福山市立女子短期大学 ・親支援ニーズ研究プロジェクト ( 高橋研究室 ・正保研究室 )による
「 親支援ニーズについてのアンケート 」の結果を報告します。

 調査の概要
 
  調査期間 2005年12月〜2006年1月  
調査方法 健診の案内と同封して郵送 → 健診場所にて回収
配布数 1歳半児 360 3歳児 360 合計 720
回収数 1歳半児 137 3歳児 176 合計 313
回収率 1歳半児 38.1% 3歳児 48.9% 合計 43.5%
 
 主な結果報告


 ご両親の年代
   
【 おかあさん 】 【 おとうさん 】
 
父親も母親も30代前半が最も多く、まさしく働き盛りの時代に育児をしているということになります。



 答えた方の性別
   
 子どもの数
   
 
圧倒的に母親が答えています。主な育児担当者は母親ということになるのでしょうか?
二人、一人、三人の順で多くなっています。
当然ですが、1歳半と3歳では差があります。



 家族構成
   
 子育ての環境
   
 
核家族が7,8割、拡大家族が2割となっています。
家庭のみあるいは幼稚園+家庭が約6割、
保育所+祖父母+家庭の組み合わせの中からサポートを得つつ・・・という方が約4割。



 居住環境
   
持ち家、アパート、賃貸住宅という順。同居は父の親、母の親ともに5%前後です。



 母親の就労状況
   
【 就業形態 】 【 子ども罹患時の欠勤対応状況 】
母親は6割近くが無職、3割近くが何らかの仕事を持っています。休みにくいのは約1割。
共働きの場合、子どもの病気の時は、母親が休んでいるというパターンが多いようです。

 父親の就労状況
   
【 就業形態 】 【 子ども罹患時の欠勤対応状況 】
父親の8割以上がフルタイム。そして6割以上が仕事を休みにくいようです。



 毎日の生活
   
【 朝食誰と 】 【 朝食時刻 】 【 朝食所要時間 】
朝食は、親と7−8時台に約20分かけて食べている子どもが多いようです。



 子どもとの関わり ( 母親 )
   
【 子どもと関わることはどれくらい楽しいか 】 【 子どもとの関わりの中でイライラして手を出すか 】
子育ては楽しいと答える母親が多数ですが、イライラして叩いてしまうという答えが、3歳だと半数以上、1歳半でも3割以上に上ります。



 毎日の食事作りは得意か (母親)
   
 経済的な満足度 (母親)
   
満足が約6割強、不満が約4割でした。



 あなたの育児にはどんなサポートが必要か (母親 )
   
経済的支援、夫の長時間労働の緩和、病後時保育の充実、一時保育の充実、再就職へのサポートの順でした。
夫に早く帰ってもらい、自分は再就職したい妻の希望が浮び上がり、夫婦のワーク ・ライフ ・バランスが求められます。


 子どもとの関わり (父親)
   
【 子どもと関わることはどれくらい楽しいか 】 【 子どもとの関わりの中でイライラして手を出すか 】
父親も楽しいという答えが多く、接触時間が少ないためか、叩いてしまうことが母親と比べるとかなり少ないといえます。



 毎日の食事作りは得意か (父親)
   
 経済的な満足度 (父親)
   
苦手、やや苦手を加えると6割になっています。
家事能力の向上が求められます。
満足が約5割、不満が約3割、無効が約2割でした。母親と比べると満足、不満共に約1割ずつ少なく、無効回答の多さが目立ちました。



 あなたの育児にはどんなサポートが必要か (父親)
   
母親と同様に、経済的支援の充実が一位に来ますが、次は、妻の長時間労働の緩和で、妻側の意見とは、はっきり分かれています。


これらの結果から、福山市の子育て世代のニーズは、経済的支援、両親の労働環境における長時間労働の緩和が中心である点が見えてきました。
それ以外に夫婦のコミュニケーション・パートナーシップ力のアップも求められるのではないかと思います。


 
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親支援ニーズ アンケート結果

      
子育てネットワークを手掛ける地域の育児不安とリフレッシュ


「 子育てネットワークを手掛ける地域の育児不安とリフレッシュ 」について、以下の内容で研究を行いました。

 研究内容

【 研究者 】
福山市立大学(非) 田丸尚美
福山市立大学 八重樫牧子
正保正惠
広島大学 平田道憲
    今川真治

【 研究題目 】
地域の子育てネットワークづくりを手掛ける地方都市O市とT市における
その1 「 親子の生活や育児実態を把握 」
その2 「 母親の育児不安とリフレッシュをはじめとする子育て支援ニーズについて検討 」
その3 「 公的な子育て支援のあり方について考察 」


 プロジェクト全体の目的

親を支える人的・物的環境の変化はめざましく、従来であれば親族・近隣によって支えられてきた子育てはきびしいものになったといわれて久しい。
育児に悩み不安を抱く母親の存在が社会的に注目され、行政・民間ともども様々な子育て支援策が講じられてきた。
従来からの親族や近隣による私的子育て支援がどの程度存続しているか、新たな子育て支援策がどんな効果を及ぼしているかは、それぞれの地域の親たちの育児ストレス(不安)の現れ方や子育て支援ニーズに影響を与える。
親子の生活実態と母親の育児ストレスを把握することで、その地域でどんな子育て支援が求められるか考える手がかりを得る。


 これまでの研究経過

地方の中核都市(F市)を取り上げ、母親の育児ストレスの実態調査を行い、どんな子育て支援ニーズを持っているかを把握。

母親の就労は育児不安の高低と関連しないが、育児で困っている内容は異なる
専業主婦に「自分」型の悩みが多く、学びの意欲が高い。
パートタイマーに、時間とお金の悪循環に悩む声が多い。
育児不安の高低と育児リフレッシュとの間の関連
  育児不安の高い人に、常時のリフレッシュを望む人が多い。 
  育児不安の低い人に、リフレッシュ効果を評価する人が多い。
 
調査を基に、試行的な子育て支援プログラムを設計して実践。
 
講話をきっかけにした語らいによる交流
親同士の共同保育
子どもからの分離体験

プログラムに参加して、母親同士で関わり合うことと自分一人になる時間を体験することで、自身の子育てを振り返るきっかけに


 アンケート調査の概要

【 調査方法 】
 
調査時期 2011年11月〜2012年2月
調査方法 両市の1歳半健診の案内時にアンケートを同封し、健診時に回収。
配布数 O市 172票    T市 240票
回収数 O市 149票    T市 167票
回収率 O市 86.6%   T市 69.6%

 
  【 質問項目の構成 】   
 
子育て環境(調査対象の属性)
家族形態、実家との居住関係、子どもの日中の養育者、両親の就労、育児の支援者
育児観・育児感情等
リフレッシュ(気分転換)のとり方
時間意識について
育児サポートについて

 
 
  【 アンケートにおける育児不安項目の内容 】   
  牧野カツコの、育児不安14項目より、以下の10項目を選択し、使用した。
(「<育児不安>の概念とその影響要因についての再検討」家庭教育研究所紀要,(10),1988,23-31.)

(ア) 朝、目ざめがさわやかである(逆転項目)
(イ) 考えごとがおっくうでいやになる
(ウ) 生活の中にゆとりを感じる(逆転項目)
(エ) 子どもがわずらわしくて、イライラしてしまう
(オ) 自分は子どもをうまく育てていると思う(逆転項目)
(カ) 子どものことで、どうしたらよいかわからなくなることがある
(キ) 子どもをおいて外出するのは、心配で仕方がない
(ク) 自分一人で子どもを育てているのだという圧迫感を感じてしまう
(ケ) 毎日毎日、同じことの繰り返ししかしていないと思う
(コ) 子どもを育てるためにがまんばかりしていると思う

 
 
  【 分析方法 】  
 
(1) 育児ストレス・育児不安の得点化
<育児ストレス・育児不安10項目>
4件法(1.よくある、2.時々ある、3.ほとんどない、4.全くない)
  どの項目もほぼ正規分布をしているので得点化  
  逆転項目(3項目)はそのままに、他7項目については育児不安が高くなるように得点を付加  
  各項目の平均得点を算出  
       
(2) 属性や子育て環境と育児不安得点の関連
  t検定、一元配置分散分析  
    (SPSS Ver.20使用)  


 
 O市とT市の子育てネットワーク  
 
【 O市 】 民間の子育て支援団体と行政、社会福祉協議会らが、地域における子育て支援ネットワークを始動
【 T市 】 子育てサークルをつなぐネットワークを行政が支援、さらに他の子育てに関わる団体との交流を図る場を模索
 


      

報告その1 「親子の生活や育児実態 」

【 目 的 】


地方で子育て支援ネットワークづくりを手がけるO市・T市、2つの市において、1歳半の幼児を持つ母親の生活実態を把握し子育て環境の概要を示す。

  【 結 果 】  


家族構成
   
【 全体 】 【 O市 】 【 T市 】 


 実家との居住関係
   
【 全体 父方 】 【 全体 母方 】 
 


母親の就労
   
p<.05
【 全体 】 【 O市 】 【 T市 】 
 


日中の養育者
   
【 全体 】 【 O市 】 【 T市 】 
     


 育児サポートが得られる相手
   
育児仲間を持っていると思うか
   
 
p<.05


 今後求めたい育児サポート
   


時間ストレス
「時間に追われていると感じる」
   
 時間ストレス
「自分の行動が何らかの事情によって中断されると感じる」
   
0.05<p<0.1
0.05<p<0.1
 


育児不安項目
「子どもが煩わしくてイライラする」
   
p<.05


【 考 察 】
以上、育児仲間から遠さを感じる人の多さ、求めていきたい育児サポートの内容、時間に追われる生活、子どもとの関係に煩わしさを感じるなどのT市の傾向は、母親のフルタイム就労の割合が多い影響と推察される。
働く母親の、仕事と家事・育児との両立の困難さが表れていると考える。



 育児リフレッシュをどのくらい希望するか
   
育児リフレッシュを希望するのはどんな時か
   
0.05<p<0.1
 
 


 リフレッシュを何によって図っているか
   


リフレッシュ後に育児への思いが変化したか
   


【 考 察 】
以上、育児リフレッシュを時々希望する人が多い、リフレッシュ効果の認知が高いなどのO市の傾向には、専業主婦が多いことが影響していると推察する。
子どもの養育負担が大きい母親に、気分転換を求めるニーズが高いと考える。


      

 報告その2 「 母親の育児不安とリフレッシュをはじめとする子育て支援ニーズについて 」

【 目 的 】

地方都市で子育てネットワークを手掛けるO市とT市において、育児ストレス・育児不安をもつ親たちの子育て支援ニーズを探る

 @母親の育児不安特典の算出
 A子育て環境と育児不安の関連

【 結 果 】

 子育て環境

 表1 地域別育児不安平均得点
   
 表2 年齢別育児不安平均得点
   
 
度数 平均値 標準偏差 一元配置分散分析
T市 159 2.46 0.47 F(1,299)=0.466,ns
O市 142 2.42 0.45
合計 301 2.44 0.46
度数 平均値 標準偏差 一元配置分散分析
20歳〜24歳 16 2.53 0.62 F(4,204)=0.411,ns
25歳〜29歳 78 2.37 0.46
30歳〜34歳 111 2.44 0.42
35歳〜39歳 74 2.48 0.48
40歳〜44歳 20 2.53 0.42
合計 299 2.44 0.46


 表3 家族形態別育児不安平均得点
   
度数 平均値 標準偏差 一元配置分散分析
核家族 223 2.45 0.44 F(2,294)=0.414,ns
拡大家族 67 2.38 0.45
ひとり親家族 7 2.46 0.65
合計 297 2.44 0.45


 表4 父方実家距離別育児不安平均得点
   
 表5 母方実家距離別育児不安平均得点
   
 
度数 平均値 標準偏差 一元配置分散分析
同居している 42 2.45 0.47 F(2,278)=0.227,ns
1時間以内
居住
180 2.41 0.45
遠方に居住 59 2.52 0.47
合計 281 2.44 0.46
度数 平均値 標準偏差 Tukey HSD 一元配置分散分析
同居している 25 2.16 0.42
**
   
**
   
F(2,294)=0.004,p<.01
1時間以内
居住
191 2.46 0.46
遠方に居住 81 2.50 0.45
合計 297 2.44 0.46


 表6 日中保育者別育児不安平均得点
   
 表7 母親就労別育児不安平均得点
   
 
度数 平均値 標準偏差 一元配置分散分析
母親 172 2.48 0.45 F(1,276)=0.286,ns
保育者 106 2.42 0.47
合計 278 2.46 0.46
度数 平均値 標準偏差 一元配置分散分析
フルタイム 79 2.40 0.44 F(2,277)=0.291,ns
パートタイム 52 2.41 0.43
無職  149 2.49 0.44
合計 280 2.43 0.44


 表8 困ったときの育児サポートと育児不安平均得点
   
  人数 平均値 標準偏差 t検定
パートナー(夫・妻) いいえ 60 2.55 0.55  t(299)=0.090, .05<p<.10 
はい 241 2.42 0.43
母方親 いいえ 77 2.54 0.48  t(299)=0.032, p<.05
はい 224 2.41 0.45
父方親 いいえ 142 2.49 0.48  t(299)=0.058, .05<p<.10
はい 159 2.39 0.44
保育所の先生 いいえ 222 2.45 0.45  t(299)=0.496, ns
はい 79 2.41 0.49
幼稚園の先生  いいえ 291 2.44 0.46  t(299)=0.447, ns
はい 10 2.55 0.48
子育て支援センターの職員  いいえ 289 2.44 0.45  t(299)=0.699, ns
はい 12 2.49 0.55
友人・知人  いいえ 223 2.47 0.45  t(299)=0.088, .05<p<.10
はい 78 2.37 0.46
子育てサークルの仲間  いいえ 295 2.45 0.46  t(299)=0.163, ns
はい 6 2.18 0.40
誰もいない  いいえ 299 2.44 0.45  t(299)=0.003, p<.01
はい 2 3.40 0.28



 育児について

 表9 子ども観と育児不安平均得点
   
  度数 平均値 標準偏差 一元配置分散分析
家にいるのが望ましい 全くそう思う 36 2.58 0.42  F(2,262)=0.286, ns
どちらかといえばそう思う 164 2.46 0.45
どちらかといえばそう思わない 65 2.43 0.51
合計 265 2.47 0.46
仕事を続けるのが望ましい  全くそう思う 16 2.43 0.44  F(2,272)=0.983, ns
どちらかといえばそう思う 109 2.45 0.52
どちらかといえばそう思わない 150 2.44 0.41
合計 275 2.44 0.46
子どもと離れることは寂しい  全くそう思う 90 2.40 0.48  F(2,285)=0.472, ns
どちらかといえばそう思う 146 2.46 0.47
どちらかといえばそう思わない 52 2.48 0.41
合計 288 244 0.46
子どもと離れることは良い  全くそう思う 22 2.23 0.40  F(2,284)=0.065, .05<p<.10
どちらかといえばそう思う 188 2.47 0.48
どちらかといえばそう思わない 77 2.45 0.42
合計 287 2.45 0.46
他の親子と遊ぶことは良い 全くそう思う 194 2.41 0.46  F(1,295)=0.067, .05<p<.10 
どちらかといえばそう思う 103 2.51 0.45
合計 297 2.44 0.46
 他の親子と遊ぶことは負担 全くそう思う 2 2.70 0.57
   
*
   
 F(1,173)=0.020, p<.05 
どちらかといえばそう思う 34 2.71 0.43
どちらかといえばそう思わない 140 2.48 0.44
合計 176 2.52 0.45


 表10 親の省察力と育児不安平均得点
   
  度数 平均値 標準偏差 一元配置分散分析
子どもの変化を考える よくある 111 2.42 0.46  F(2,292)=0.931, ns
ときどきある 154 2.46 0.47
ほとんどない 30 2.44 0.43
合計 295 2.44 0.46
他の子どもを注意深く見る よくある 69 2.52 0.46  F(2,285)=0.073, .05<p<.10
ときどきある 134 2.46 0.44
ほとんどない 85 2.36 0.46
合計 288 2.45 0.46
自分の言い方について考える よくある 39 2.38 0.46
   
**
   
 F(2,288)=0.002, p<.01 
ときどきある 146 2.37 0.42
ほとんどない 106 2.57 0.48
合計 291 2.44 0.46
他の人の育て方からの気づき よくある 81 2.51 0.48  F(2,292)=0.175, ns
ときどきある 180 2.40 0.44
ほとんどない 34 2.51 0.48
合計 295 2.44 0.46
子どもの受けとめ方を考える よくある 75 2.43 0.49  F(2,286)=0.860, ns  
ときどきある 162 2.44 0.43
ほとんどない 55 2.47 0.51
合計 292 2.44 0.46
親としての長所・短所を考える よくある 98 2.52 0.46  F(2,289)=0.151, ns 
ときどきある 129 2.41 0.46
ほとんどない 65 2.40 0.43
合計 292 2.44 0.46



 リフレッシュ

 表11 リフレッシュ希望別育児不安平均得点
   
度数 平均値 標準偏差 Tukey HSD  一元配置分散分析
いつも思う 60 2.86 0.41
***
***
   
***
   
 F(2,291)=0.000, p<.001 
時々思う 196 2.40 0.39
あまり思ったことがない 38 2.08 0.37
合計 294 2.45 0.46


 リフレッシュ方法別育児不安平均得点
   
@ 友人等との直接交流 ns
A 親との直接交流 ns
B 友人・親との電話 ns
C 友人・親とのメール ns
D 配偶者と話す はい 2.34 < いいえ 2.50  p<0.01
E テレビ ns
F ビデオ・DVD ns
G インターネット ns
H 雑誌 ns
I 読書 ns
J 映画・観劇・コンサートなど ns
K 食べる・飲む ns
L 買い物 ns
M 公的機関 ns



 時間意識

 表12 「時間に追われている」と育児不安平均得点
   
度数 平均値 標準偏差 Tukey HSD  一元配置分散分析
ほとんどいつも感じている 78 2.72 0.46
***
**
   
***
   
***
   
 F(3,296)=0.000, p<.001 
かなり感じている 60 2.45 0.41
ときどき感じている 128 2.35 0.40
ほとんど・全く感じることはない 34 2.15 0.43
合計 300 2.44 0.46


表13 「自分の行動が中断される」と育児不安平均得点
   
度数 平均値 標準偏差 Tukey HSD  一元配置分散分析
ほとんどいつも感じている 27 2.76 0.50
 
***
   
***
***
 
   
***
   
 F(3,294)=0.000, p<.001 
かなり感じている 65 2.64 0.41
ときどき感じている 155 2.41 0.43
ほとんど・全く感じることはない 51 2.15 0.39
合計 298 2.45 0.46



 育児サポート

 育児サポートと育児不安平均得点
   
@ もっと近い保育所 ns
A 保育時間の延長 ns
B 保育内容の充実 ns
C 一時保育の充実 ns
D 休日保育の充実 ns
E 病後児保育の充実 ns
F 保育ママの充実 ns
G 夫の長時間労働の緩和 はい 2.57 > いいえ 2.42  p<0.01
H 自分の長時間労働の緩和 ns
I 経済的支援の充実 ns
J 子育て支援センターの相談の充実 はい 2.84 > いいえ 2.45  p<0.01
K 親子教室の充実 ns
L 子育ての仕方を教える場所 ns
M 保健師さんの家庭訪問の充実 はい 2.85 > いいえ 2.45  p<0.05
N 家事技術の教室 はい 2.72 > いいえ 2.45  p<0.05
O ファミリーサポートの充実 ns
P 再就職へのサポート ns
Q 親のカウンセリング はい 2.84 > いいえ 2.44  p<0.05


 表14 「コミュニケーションに自信がある」と育児不安平均得点
   
度数 平均値 標準偏差 Tukey HSD  一元配置分散分析
とてもある 15 2.29 0.63
 
*
   
 
***
   
***
   
 F(3,294)=0.000, p<.001 
まあまあある 142 2.34 0.40
あまりない 124 2.50 0.45
全くない 17 2.94 0.37
合計 298 2.44 0.46


 表15 「コミュニケーションや人づきあいを学べる場」と育児不安平均得点
   
 
度数 平均値 標準偏差 一元配置分散分析
行くと思う 15 2.53 0.49  F(3,295)=0.059, .05<p<.10 
行ってみてもよい 134 2.46 0.43
行かない 137 2.37 0.48
 行きたくない 13 2.71 0.40
合計 299 2.44 0.46


 表16 「育児ネットワーク」と育児不安平均得点
   
 表17 「育児ネットワークを作る場」と育児不安平均得点
   
 
度数 平均値 標準偏差 一元配置分散分析
持っている 201 2.40 0.43  F(1,294)=0.010, p<.01 
持っていない 95 2.54 0.48
合計 296 2.44 0.45
度数 平均値 標準偏差 一元配置分散分析
行くと思う 56 2.49 0.43  F(3,295)=0.773, ns 
行ってみてもよい 152 2.43 0.43
行かない 82 2.42 0.52
 行きたくない 9 2.51 0.43
合計 299 2.44 0.46


 表18 「自分の時間が持てる定期的な集まり」と育児不安平均得点 
   
度数 平均値 標準偏差 一元配置分散分析
行くと思う 33 2.47 0.45  F(3,295)=0.773, ns 
行ってみてもよい 140 2.48 0.45
行かない 112 2.39 0.46
 行きたくない 11 2.32 0.42
合計 296 2.44 0.45


 育児ネットワークの条件・制約と育児不安平均得点
   
 
@ 子育てに悩みがあり参加してみたい はい 2.62 > いいえ 2.43  p<0.05
A 職業についているので参加が困難 ns
B 30分以内でいけないと参加困難 ns
C 曜日・時間指定の定期的な活動に参加不可能 ns
D お母さんと同様の活動をしているので参加理由無 ns
E 知っている人と一緒に参加するなら参加 ns
F 知らない人との関係を作るのが面倒くさい ns
G 知らない人との交流を始めるのが苦手 はい 2.60 > いいえ 2.39  p<0.001
H 外出すること自体が少ない はい 2.76 > いいえ 2.42  p<0.001
I 上の子どもが帰って来るまでの時間帯なら参加 ns
J 子どもの健康状態が不安なので参加困難 ns
K 子育てにストレスを感じていないので参加する理由無 はい 2.00 < いいえ 2.49  p<0.001


      

 報告その3 「 公的な子育て支援のあり方について 」
 
公的支援のあり方についての3P3S

@ 普及 (Popularization) 児童を愛護し健やかに育成する思想・理念の普及
A 増進 (Promotion) 児童の心身の健康や発達の増進・促進
B 予防 (Prevention) 胎児および児童の発達上の障害や問題の発生予防
C 支援的 (Supportive)サービス 親の児童養育の責任や機能を支援し強化する。
D 補完 (Supplementary)サービス 親の児童養育の責任や機能の不十分さを補う。
E 代替 (Substitutive)サービス 親の児童養育の責任や機能に替わって行使する。

網野武博『児童福祉学<子ども主体>への学際的アプローチ』中央法規,2002年,pp181-185




(図)http://www.jiu.ac.jp/books/bulletin/2011/welfare/tokoro.pdf#search= '%E5%85%90%E7%AB%A5%E7%A6%8F%E7%A5%89%E3%81%AE%E5%86%85%E5%AE%B9%E3%83%BB%E9%A0%98%E5%9F%9F+%E5%9B%B3%E2%85%A43' 31ページより引用





【 目 的 】


これらの中で、親たちのニーズがどこに位置し、公的機関がどうすることがマッチした対応となるのかを
探る。

【 結 果 】


(1)子育て不安得点の違いによる分析
   
 
T市の方がフルタイムで働く母親が多かったが、両市に子育て不安得点について有意な差は出なかった。
(O市2.42、T市2.46)
その他の項目についても大きな違いはあまり見いだせなかった。(報告その1)
これにより、主に2市のデータを一括し、育児不安得点の違いによって結論を見出していくことにした。

 (2)育児サポートニーズ
   

単純集計では、「経済的支援」が最も多く、次いで「夫の長時間労働の緩和」、「病後児保育」(T市が有意に多い)、「再就職サポート」であった。(報告その1)
しかし、育児不安得点と重ねると、育児不安得点の高い母親たちは、「親へのカウンセリング」、「夫の長時間労働の緩和」、「子育て相談センターの相談の充実」、「家事技術の教室」、「保健師さんの家庭訪問の充実」を有意に高く望んでいた。(報告その2)

G 夫の長時間労働の緩和 はい 2.57 > いいえ 2.42  p<0.01  → @普及
J 子育て支援センターの相談の充実 はい 2.84 > いいえ 2.45  p<0.01  → C支援
M 保健師さんの家庭訪問の充実 はい 2.85 > いいえ 2.45  p<0.05  → B予防、C支援
N 家事技術の教室 はい 2.72 > いいえ 2.45  p<0.05  → A増進、B予防
Q 親のカウンセリング はい 2.84 > いいえ 2.44  p<0.05  → C支援


(3)コミュニケーションへの自信と子育て不安得点
   

コミュニケーションに自信がない人は不安得点が高かった。(報告その2)

度数 平均値 標準偏差 Tukey HSD  一元配置分散分析
とてもある 15 2.29 0.63
 
*
   
 
***
   
***
   
 F(3,295)=0.000, p<.001 
まあまあある 142 2.34 0.40
あまりない 124 2.50 0.45
全くない 17 2.94 0.37
合計 298 2.44 0.46


また、不安得点が高い人はコミュニケーションや人付き合いを学べる場に「行きたくない」あるいは「行くと思うが多かった。(報告その2)

度数 平均値 標準偏差 一元配置分散分析
行くと思う 15 2.53 0.49  F(3,295)=0.059, .05<p<.10 
行ってみてもよい 134 2.46 0.43
行かない 137 2.38 0.48
 行きたくない 13 2.71 0.40
合計 299 2.44 0.46

→ コミュニケーションが苦手な人のための講座が組めないか。 B予防


(4)不安得点が高い人と育児ネットワーク
   
 
不安得点が高い人は育児ネットワークを持っていなかった。

度数 平均値 標準偏差 一元配置分散分析
持っている 201 2.40 0.43  F(1,294)=0.010, p<.01 
持っていない 95 2.54 0.48
合計 296 2.44 0.45

→ ネットワークを作っていくための講座 B予防


(5)育児ネットワークの制約条件
   

不安得点の高い人は、「知らない人との交流を始めるのが苦手」「外出すること自体が少ない」等を選択していた(p<.001)(報告その2)

@ 子育てに悩みがあり参加してみたい はい 2.62 > いいえ 2.43  p<0.05
G 知らない人との交流を始めるのが苦手 はい 2.60 > いいえ 2.39  p<0.001
H 外出すること自体が少ない はい 2.76 > いいえ 2.42  p<0.001

→ 義務的な流れ(健診の一環等)で潜在的ニーズに合う講座 B予防


【 まとめ 公的機関の役割 】
妊娠時の教室や健診時など「義務的講座」を通して、
父親を母親の味方につけるための講座
具体的な育児と家事の方法
個別に接してサポートを行うためのきっかけづくり
悩みを言い合える「ママ友」づくり
早い段階で支援できる仕組みが望まれる。
このためには、
公的機関の中でも、福祉的機関と教育的機関の連携が望まれる
3S3Pでいうと、ABCの連続性
ニッチ的な存在として、健診でのスクリーニング対人関係な苦手な親のための講座をつなげる手立てが必要




2012.7 シンガポールチャンギ国際空港ガーデン内の蝶


親支援ニーズ アンケート結果

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