ACEs/PACEs概念

ACEs/PACEs
ACEs概念とは
ACEs(Adverse Childhood Experiences=逆境的小児体験)
「虐待」とは行為をさす言葉なのに対して,「逆境」とは境遇(生活環境)をさしています。出来事を「行為とその結果」ととらえると当事者を行為者(加害者)と被行為者(被害者)とに対立・分断させることとなり,逆に事態の解決を遠ざけます。ACEs(Adverse Childhood Experiences=逆境的小児体験)研究では,その「行為」の背後にはほぼ間違いなく家族相互の人間関係の不全,経済状態の不全,健康状態の不全,社会とのつながりの不全等々,その家族全体が置かれている「境遇(生活環境)」の厳しさ・複雑さがすでに潜んでいることを前提として研究や実践が行わています。
PACEs概念とは
PACEs(Protective and Compensatory Experiences=保護的・補償的体験)
保護的・補償的体験=PACEs(Protective and Compensatory Experiences)概念―ACEsに対する解毒剤として米国では注目されています。彼らがPACEsとみなす関係性の要素には,(a) 親(または親の役割を果たしている祖父母などの他の主たる養育者)からの無条件の愛, (b)親友がいること,(c)コミュニティでのボランティア活動,(d)社会集団の一員であること,(e)家族以外の大人からのサポートを受けられること,があります。また,彼らがPACEsとみなす資源の要素には,(f)十分な食料のある清潔で安全な家で暮らすこと,(g)学ぶための資源と機会を持っていること(良い学校,他の教育体験),(h)夢中になれる趣味(芸術的,創造的,または知的な探求)を持っていること,(i)団体スポーツの一員であるか,定期的に体を動かしていること(またはその両方),(j)規則正しい日課と公正で一貫性のあるルールを持つ家族の一員であること,が含まれています。
ACEs/PACEs概念とヴァリデーションを第一とした米国親子講座
[著作]
単著
[発行年]
令和7年
[掲載誌]
福山市立大学教育学部紀要、第13巻
[内容]
米国で家族支援を行っている人々の共通言語となっているACEs・PACEs概念のもとで,親子のための予防的講座を行っているウィーバーへのインタビューを通して,どのような理論・モデルを構築し,実行・評価を行っているのかを明らかにした。