
アート&ケア
(背守刺繍)
(背守刺繍)
アート&ケア(背守刺繍)
起源については諸説あるが,江戸時代には一般的に伝わっていたとされる,赤ちゃんの産着である「一つ身」の背中当たりに,縫い目をつけた「魔除け」の印を背守りという。
妊娠期・子育て期の親に対してアート(音楽・美術・製作・メンタルヘルス・ボディワークなどのアート)を通した虐待予防的な学びをプログラム化し,間接的なアートと直接的な言葉による講義を重ねることで,個人や社会にもたらす変化をみます。大学のメンバーで協力し、筆者は背守刺繍を行っています。今までの科学や教育は,ヒトとモノの関係(自然科学に根差した研究と学習),ヒトとヒトとの関係(人文科学,社会科学に根差した研究と学習)を中心に進められてきたといえます。しかしながら,ヒトとヒトとの関係を繋げる媒介としてのモノを「見える化」することで,私たち自身の生活はどのように変貌していくのでしょうか。例えば,誰かのための作る食事,誰かのために整える部屋,といったことは考えれば普段多くの人たちがやっていることですが,それらの何気ない「誰かのためのモノづくり」を,あえて,より意識的にして,モノがヒトとヒトを繋ぐことを知って,誰かのために,「誰かのココロにも届けるモノづくり」という枠組みを作ることで,多くの人にとって難解に見えていた学問や教育が,一気に色づいてカラフルなものに見えてこないでしょうか。
想いを伝える布仕事―背守り刺繍とユニバーサルファッション
- [著書]
- 正保正惠・前野いづみ 共著
- [発行年]
- 令和6年
- [出版社]
- 大修館書店
- [内容]
- 大切な誰かに「想い」を伝えるための布仕事について,背守り刺繍とユニバーサルファッションを例に解説。背守り刺繍では,縫い方や図案などを掲載し,ユニバーサルファッションでは,定義や特徴の解説とともに服の選び方,事例などを紹介する。さらに布仕事の現代的意義を家庭科教育,家政学の視点から解く。
- https://www.amazon.co.jp/dp/4469270172
子育て世代包括支援センターとの連携による大学発アートを取り入れた予防的教育
- [著作]
- 正保正惠(1)・渋谷清(1)・古山典子(1)・上山瑠津子(1)・山内加奈子(1)・田中直美(1)・渡邉真帆(1)・弘田陽介(2)
- (所属機関)
- (1)福山市立大学教育学部児童教育学科
(2)大阪公立大学大学院文学研究科人間行動学専攻
- [発行年]
- 令和7年
- [掲載誌]
- 福山市立大学教育学部紀要、第13巻
- [内容]
- Art&Careに関心を持つ教員がそれぞれの専門を生かしながら,妊婦やその夫,育児中の親たちに向けて内容を吟味し,連続講座を開いた。広報にはネウボラ推進課の支援を受け,大学と地域の行政が連携した異分野グループよるパイロット的ワークショップの参加者の感想においてThe AHRC Cultural Value Project の研究成果に基づく「個人の内省」,「アイデンティティ」,「主観的幸福感」などの効果がみられた。

